2009.3.7 100mm Lens Compare Test in 鎌倉

100mm Lens Test, Apochromat 2/100 vs. Ernostar 2/100 vs. Makro Plasmat 2.7/105 vs. Planar 3.6/110
Test1: みつまた
Test2: しだ
Test3: 白梅黒バック
Test4: 遠景
Test5: ピンクの梅
Test6: 瓦
Test7: ド逆光

Camera: EOS 5D
KINOPTIK PARIS APOCHROMAT F:2 FOCALE 100mm No 21529 (probably 1950th)
Ernemann Anastigmat "ERNOSTAR" 1:2 f=10cm 151022 (around 1923)
Hugo Meyer & Co Gorlitz Nr. 780xxx Makro Plasmat 1:2.7 F=10.5cm (probably 1930th)
Planar 1:3,6 F=110mm D.R.P. 92313 Serie Ia No 36606 Carl Zeiss Jena (1899)

先週Makto Plasmat 2.7を開放絞り値がF2.8のTrioplanやTessarと比較したのですが、焦点距離が75mmだったため結構分かりにくかったです。 焦点距離105mmと75mmの違いはこんなに大きいとは思いませんでした。そこで、今週は明るさは違うが、焦点距離が100mm-110mmのレンズを 選んで比較してみました。製造年代はなかり違います。明治32年のプラナーが一番古く、大正の末のErnostar, 昭和初期のMakro Plasmat, 戦後のApochromatが一番新しいものです。Planarは暗いので、 絞り開放のカットでは少しシャッター速度を遅くして、明るさを調整しています。

場所は同じ北鎌倉の東慶寺と円覚寺。気象条件はほとんど先週と同じです。

Test1: みつまた

--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---


--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---
同じ露出にしたつもりですが、ずいぶん明るさが違います。Planarは2/3絞りほど暗いので、その分後ボケがうるさいです。


Test2: しだ

--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---


--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---
ファインダーを覗くと、同じ絞りではErnostarが圧倒的に明るいです。これはいったいどうしたことか?


Test3: 白梅黒バック

--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---


--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---
逆光に輝く白梅に黒バック。最も厳しくて、最も違いの出やすい条件だと思います。ここでErnostarが明るい理由がやっと判明しました。Ernostarはハイライトのフレアが画面全体に広がるため、明るく見えるのです。またフレア成分が一箇所に集まらないので、一見フレアが無いように見えます。一方、Makro Plasmatはフレアが花の周囲に集まりますので、フレアが目立ちますが、画面全体ではコントラストが高くなる、ということだったのですね。


Makro Plasmat F2.7 - diferent color of flare at slightly different focus position
Makro Plasmatのフレアがずいぶん青いようですが、ピントをずらすと色も変わるようです。以前、民家園の算盤で出た現象のようです。フレアの色を議論する場合も、ピント位置の前と後を両方見なければいけないようです。


Test4: 遠景

--- Apochromat F5.6 ------ Ernostar F5.6 ------ Makro Plasmat F5.6 ------ Planar F5.6 ---


--- Apochromat F5.6 ------ Ernostar F5.6 ------ Makro Plasmat F5.6 ------ Planar F5.6 ---
F5.6まで絞ると、逆光にもかかわらず、ほとんど差が出ません。Ernostarのコントラストがわずかに低い程度です。


Test5: ピンクの梅

--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---


--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---
Planarのボケの輪郭がずいぶんはっきりしています。


Test6: 瓦

--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---


--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---
他の例と同じ傾向です。


Test7: ド逆光

--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---


--- Apochromat F2.8 ------ Ernostar F2.8 ------ Makro Plasmat F2.7 ------ Planar F3.6 ---

ほぼ真正面に夕日があるド逆光です。Ernostarには非常に厳しい条件。コーティングのないPlanarとMakro Plasmatが、コーティングのかかったApochromatよりコントラストが高いのに驚きます。特に19世紀末のプラナー3.6の性能には驚きました。きっとうまくフレアを画面の外に逃がす設計になっているのだと思います。
Ernostarは、明るくてシャープでフレアがなくて素晴らしいレンズです。同じ時期のOpicなどのダブルガウスでは、開放ではどうしてもハイライトに滲みが出てしまいますが、Ernostarにはそれがほとんどありません。唯一の問題は画面全体を同じ濃度で覆う薄いフレア。暗い場所での撮影ではほとんど問題になりませんが、明るいところだとどうしても気になります。4群6枚のエルノスターを開発したベルテレが、10年ほど後にゾナーを設計した時に空気間隔をガラスに置き換えて3群7枚に変えたのは、このあたりの事情によるのかもしません。


KINOPTIK PARIS APOCHROMAT F:2 FOCALE 100mm No 21529 (probably 1950th)

F=2.0, Right: Pixel crop


Ernemann Anastigmat "ERNOSTAR" 1:2 f=10cm 151022 (around 1823)






F=2.0, Right: Pixel crop


F=2.0


Hugo Meyer & Co Gorlitz Nr. 780xxx Makro Plasmat 1:2.7 F=10.5cm (probably 1930th)

F=5.6, Right: Crop


F=2.7


Planar 1:3,6 F=110mm D.R.P. 92313 Serie Ia No 36606 Carl Zeiss Jena (1899)




F=3.6, Right:Pixel crop


F=3.6